こんにちは。 このビデオで示す基本的なデモは BQ76942評価基板を使用するほか、bqStudio 評価用ソフトウェアを組み合わせます。 このビデオでBQ76942のデモをお見せしますが、 BQ76952に関する手順も同じです。 唯一の違いは、BQ76952が 最大16セルとの組み合わせで動作するのに対し、BQ76942が 最大10セルとの組み合わせで動作することです。 最初にBQ76942をtij.co.jpで検索し、 次にBQ76942製品フォルダを参照します。 「Subscribe to updates」 (更新の通知を受け取る) ボタンが使用できます。 このボタンが非常に役に立つのは、 通知を受け取りたい場合です。技術資料が将来 このデバイス向けに公開された時点です。 ここでは、BQ76942 EVM ユーザーズ・ガイド (英語) を参照します。 このデモで注目するのは、 基本動作に対応するセットアップです。 ここでは、DC電源に接続しようと思います。 ここでは、35Vに設定した電源を、「cell 10」端子から 「BAT-」端子に向かって流れるように接続します。 I2C通信を選択できるように、複数のジャンパを取り付けます。 また、USBケーブルも適切に接続します。 また、複数のセル・シミュレータ・シャントも取り付けました。 この結果、電源を基準とする抵抗デバイダを実現できます。 この結果、各セルの入力におよそ3.5Vを供給することになります。 このデモでは、2番目の電源も接続する予定です。 同じ抵抗の両端間を流れる電流をシミュレートする目的です。 このEVM ユーザーズ・ガイド (英語) の図16は、 2番目の電源を接続する方法を示しています。目的は、 電流をシミュレートすることです。 このEVMの回路図を手短に観察しましょう。 この図は、ユーザーズ・ガイドの末尾付近に掲載済みです。 ここでわかるのは、複数のセルを接続する際に、入力 フィルタを形成する複数の抵抗とコンデンサを経由し、VC0~VC10の各ピンを デバイス上で使用していることです。 このEVMは1mAのセンス抵抗を使用して、 電流を測定しています。 このEVMは、2種類の異なるサーミスタを搭載しています。 1個はTS1ピンに接続済みです。 もう1個はTS3ピンに接続済みです。 2個のLDO出力であるREG1とREG2も存在しています。 このEVMは多くのコネクタを実装しているので、利便性の高いアクセスを 各種信号との間で確立できます。 2ページ目は、ジャンパの選択方法を掲載しており、 選択できるのは、どの通信フォーマットを使用するか、 および、オンボードのEV2400回路のインターフェイスを確立するか、 それとも外部マイコンに接続するか、という点です。 デフォルトでは、このデバイスは起動時にI2Cモードになります。 ただし、PIまたはHDQで動作するように再構成することも可能です。 SPIとI2Cに対応する付加的な外部コネクタも実装済みです。 セル・シミュレータは抵抗デバイダであり、 これを接続すると、デバイスの評価を実施できます。 特に、実際のセルをボードに接続していない状態です。 この場合、各セルに対して同一の電圧を印加することになります。 このページが掲載している1つのパスは、充電保護と 放電保護の各FETを経由します。 また、事前充電と事前放電の各FETも存在していることがわかります。 このボードは通常、 直列構成のFETを実装していることもわかります。 ただし、複数のコンポーネントを使用して再実装を行い、 個別の充電パスと放電パスを確保することもできます。 最後に、オンボードのEV2400回路も搭載済みであり、 このEVMとPCの間での通信の確立に役立ちます。 次に、評価用ソフトウェアについて説明します。 EVMの対話型操作に使用するこの評価用ソフトウェアを、 Battery Management Studioと呼び、一般的には bqStudioという呼び名があります。 bqStudioの製品ページにアクセスすると、 2種類の異なるバージョンが このソフトウェアで利用できることがわかります。 BQ76942と52を使用する場合に必要なのは、 bqStudioのテスト最新バージョンをダウンロードすることです。 このテスト・バージョンは最新バージョンであり、 サポートしているのは、最新の各種デバイスと、最新の機能 更新です。 一方、bqStudioの以前のバージョンを PCにインストール済みの場合、最初にそのバージョンをアンインストールし、 インストール・ディレクトリを削除する必要があります。 その後、新しいバージョンをインストールします。 ここで、bqStudioソフトウェアを起動します。 bqStudioを使用してこのデバイスの対話型操作を開始するときに、 製品フォルダからアプリケーション・ノートをダウンロードすることをお勧めします。 『Easy Configuration of BQ76942/52 Battery Monitors』というものです。 そのアプリケーション・ノートへのリンクが ビデオの下に掲載しています。 この資料は、いくつかの基本設定を紹介しており、 bqStudioを使用してデバイスを扱うのに役立ちます。 bqStudioを最初に起動した時点で、 画面に多くの情報が表示されます。 左側のダッシュボードからわかるのは、 EV2400インターフェイス・コントローラが検出済みであることです。 また、EV2400のファームウェアのバージョンも表示されています。 BQ76942 ICが検出済みであることも示しています。 このICのファームウェアのバージョンも表示されています。 また、このデバイスは通信相手として インターフェイス・コントローラを選択し、I2Cを使用しています。 仮にこのデバイスの電源をオフにするか、 I2Cジャンパのいずれかを取り外すと、 ダッシュボードはその変化を反映し、デバイスは もう検出されなくなります。 仮にPCからUSBケーブルを取り外した場合も、 ダッシュボードはその変化を反映し、EV2400コントローラは 検出されなくなります。 デバイスの電源をオンにし、すべての接続が正常であるにもかかわらず、 bqStudioが自動的に このデバイスを検出しない場合、 デバイスに対応するbqzファイルが、bqStudioのconfig ディレクトリに存在していない可能性があります。 作業を開始する前にお勧めするのは、 「Window」の「Preferences」を選択することです。 そこには、ビューに関する2つの選択肢があります。 「Show Advanced Views」 (詳細ビューを表示) の選択をお勧めします。 その場合、いくつかのオプションが表示され、どのレジスタを 継続的に更新または記録するかを設定できます。 「Registers」 (レジスタ) ウィンドウで セルの電圧が表示されます。 左側のパネルに表示されているのは、スタックの合計電圧 と電流の測定値です。 ここで確認できるのは、スタックの電圧、パックのピンの電圧、 LDピンでの電圧です。 これらの単位は、ユーザー指定のボルトであることに注意してください。 これはプログラマブルな設定であり、 デフォルトでは10mV単位です。 たとえば、スタックの電圧は 約35V、言い換えると3,500センチボルトです。 ユーザー・ボルトは、mV単位で構成することもできます。 ただし、この場合はレジスタの最大値を上回る結果になります。 最大値は2の15乗、32,768だからです。 つまり32,000mVで足りるのは、開発するアプリケーションが 使用するセルの数が少なく、スタックの電圧を常に 32V以下に維持する場合です。 電流に関して注意するべきもう1つの事項は、単位が ユーザー・アンペアであることです。 これは、デフォルトではmAです。 ただし、 構成を行うと、値を表現する際に、0.1mA、10mA、 または100mAの単位を使用することもできます。基準にするのは、電流の大きさです。 アプリケーションで使用するものです。 デバイス・コマンドの多くは、ボタンの形式で利用できます。 画面の右側にあります。 最初に実行するのは、 複数の保護FETを有効にすることです。 複数のFETを有効にした後、「Refresh」 (更新) をクリックします。 Packピンの電圧とLDピンの電圧が Stack電圧の値にかなり近い値として読み取られることがわかります。 「Commands」 (コマンド) ウィンドウで、コマンドの番号とその結果が表示されます。 このウィンドウの下部です。 CC1、CC2、CC3の各電流測定値も表示されます。 CC2は非常に高い頻度で更新されます。3msごと または1.5msごとであり、設定に依存します。 CC1はクーロン・カウント向けに最適化されており、 250msごとに電流を計算します。 CC3は高度な構成が可能であり、より高い分解能にも対応できます。 内部温度センサに関する表示もあります。 現時点では、デフォルトで外部のTS1温度センサが 有効になっています。 この値は、どのセルが現時点でバランシング状態にあるかを示します。 この瞬間は、どれもバランシング状態にありません。 この領域で表示しているのは、多くのステータス・ レジスタの状態です。 ここで、赤はそのビットがハイであること、 また緑はローの値を表します。 この領域が、デバイスがスリープ・モードであることを示すのは、 電流が検出されない場合です。 充電FETがオンまたはオフに変化するのは、 デバイスがスリープを開始したときと、終了したときです。 「Scan」 (スキャン) ボタンをクリックすると、これらの値を 継続的に更新することができます。 「Parameter View」 (パラメータ・ビュー) ボタンをクリックすると、いっそう多くの レジスタが表示されます。 ただし、このデモでは「basic view」 (基本ビュー) を使用します。 仮に何か実験を行い、 すべてのレジスタのステータスや測定値を記録しようとする場合、 「Start Log」 (ログ記録の開始) ボタンをクリックし、ファイル名を選択すると、 ログへの記録を開始できます。 完了後、「Stop Log」 (ログ記録の停止) をクリックできます。 その後、そのファイルをExcelで開くことができます。 時間の警戒に伴う、すべてのレジスタの記録が表示されます。 次に注目するボタンは、「Screen Banner」 (画面バナー) です。 このボタンは、ダッシュボードの表示がオンであることを意味します。 したがって、PCは継続的に表示と確認を行い、 接続ステータスを示します。 このボタンをクリックすると、表示をオフにできます。 時には、オフにする方が良いこともあります。実験を行っている間、 通信バス上での付加的なトラフィックの発生を防止するためです。 役立つ別の機能は、組込みのツール・ヒントです。 レジスタに関する説明を表示するには、 さまざまなレジスタにマウス・カーソルを重ねます。 次は、「Data Memory」 (データ・メモリ) 表示に進みます。 これは、デバイスに対応するRAMであり、表示するのは、 すべてのデバイス設定です。 最初のパラメータ・セットは、キャリブレーションの値です。 次は基本設定です。 いくつかの基本設定を簡単に紹介します。 最初に、レギュレータ1を有効にしたいと思います。 また、3.3Vを出力するように設定します。 そのため、最初にプリレギュレータを有効にする必要があります。 次に、REG1を3.3Vに設定します。 そのため、これら2個のビットを設定し、次にイネーブル・ビットをセットします。 ここで、RAMの設定値とbqStudioに変更を加えると、 変更の確定は自動的に実行されます。 ただし、マイコンを使用している場合、 2個のコマンドを使用する必要があります。 パラメータを変更する前です。 最初のコマンドは、SET_CFGUPDATE (構成更新の設定) です。 このコマンドを実行した後、デバイスは 構成更新モードに移行し、ユーザー側でRAMに変更を加えることができます。 変更を加える作業が完了した後、 EXIT_CFGUPDATE (構成更新の終了) コマンドを実行します。 すでに説明したように、bqStudioは自動的に これらのコマンドを実行します。ユーザーが変更を加えた時点です。 アラート・ピンをセットすると、マイコン宛のアラートが生成されるのは、 新しい測定値が利用可能になったとき、または障害が発生したときです。 アラートを生成するには、この機能を設定する必要があります。 REG1がイネーブルになったときにハイを供給するように、この機能を設定してみます。 アラート・ピンで何を報告するかを決定するために、 デフォルト・アラーム・マスク・レジスタを使用します。 現時点で、このピンはデフォルトで複数のイベントを報告するように設定済みです。 ただし、このピンの構成に変更を加え、 電圧と温度の新しい 測定値が利用可能になった時点で報告することも可能です。 「Enabled Protections」 (有効な保護機能) パラメータを使用し、 どの保護機能を有効にするのか選択することもできます。 現時点では、OVとSCDのみが有効になっています。 他の保護機能を有効にすることもできます。 ここでは、どのFETを保護するかを決定します。これは、 さまざまな障害への反応です。 現時点では、温度の測定に対応する1本のピンがセット済みです。 EVMには2番目のサーミスタがあります。 したがって、先へ進んで、TS3も有効にすることができます。 アプリケーション内で使用するセルの数を減らそうとする場合、 この値を0に設定すると、デフォルト値である10セルになります。 仮に、9セルに設定しようとする場合、 この値をそのように構成することもできます。 これらすべての設定値は、RAM内に格納されます。 したがって、デバイスの電源オフと電源オンを実施した場合や、 「Reset」 (リセット) コマンドを実行した場合、 これらのパラメータすべてはデフォルトの値に戻ります。 多くのアプリケーションで、マイコンは 電源投入時にこれらのパラメータを構成します。 一部のアプリケーションで望ましい可能性があるのは、 設定値をOTPにプログラムすることです。この方法で、ユーザーの設定値を書き込み、 新しいデフォルト設定として使用することができます。 このボタンをクリックすると、OTPへのプログラムを実行できます。 最初に、OTPへのプログラムが可能かどうか確認することができます。 この機能は電圧と温度と条件をチェックし、 プログラムしても安全であることを確認できます。 ここでは、電圧が過度に高いというエラーが発生しました。 その原因は、OTPにプログラムするための電圧が 10~12Vの範囲内にあることが必要だからです。 仮に電源電圧をより低い値に設定し、この範囲内にした場合、 OTPへのプログラムが可能であるというメッセージが表示されます。 このボタンをクリックすると、先に進み、実際に 設定をOTPにプログラムできます。 OTPへのプログラム可能回数は、少ない回数のみです。 EVMを使用する開発の途中であり、現在の設定値に自信がない場合、 おそらくEVM上のOTPにプログラムしないのが最善でしょう。 プログラムすると、デバイスに永続的な変更を加えることになるからです。 望ましい設定値を確定した後、 「Export」 (エクスポート) をクリックし、設定値をファイルに書き込みます。 ここで使用する通常のファイルは、gg.csvという形式です。 このファイルをExcelで開くと、このファイルが デバイスのRAMの設定値すべてを保持していることを確認できます。 別のデバイスに接続しているbqStudioにインポートすることも可能です。 他の複数のエクスポート・オプションも存在しており、 マイコンへのプログラムを実施して、デバイスをセットアップする目的で使用できます。 他のRAM設定値も多く存在しています。Protections (保護機能) は、 スレッショルドと遅延を設定する目的で使用できます。個別の 保護機能パラメータごとの設定です。 ここでは、これらすべてを扱うことはありません。 次に、「Calibration」 (キャリブレーション) 領域を表示します。 電源電圧を35Vちょうどに設定する場合、 各セルの電圧を約3,500mVに設定したことがわかります。 また、Stack、Pack、LDの各ピンでおよそ35Vの電圧になります。 ここで電圧キャリブレーションを実行し、値を今すぐ読み取ります。 同じ操作を、温度に関しても実行できます。 現在の室温がちょうど25℃だとします。 内部温度TS1とTS3のキャリブレーションを実行できます。 電流のキャリブレーションを実施するには、最初はゼロ電流から開始し、 ボードのオフセットのキャリブレーションを実行します。 ここでは、500mAの放電電流を適用し、 電流ゲインのキャリブレーションを実行します。 読み取り値は500ちょうどになっています。 次のウィンドウは、多少高度です。 bqStudioで複数のボタンをクリックすると、複数のFETが有効になります。 この動作を直接実行することを希望し、 プロトコルについて理解できている場合、 「Command Sequence」 (コマンド・シーケンス) ウィンドウにアクセスします。 お勧めするのは、BQ76942と52のソフトウェア開発 ガイドを参照しながら、このウィンドウを使用することです。 その中に、いくつかの例が掲載済みです。 これで、BQ76942と52のEVMに関するデモを終了します。 ありがとうございました。 製品ページもぜひご覧になり、 デバイスの新しいコンテンツが利用可能になったときにアラートを受信できるようにしてください。 content becomes available.